#初級 #図面 #製図
皆さん図面は読めますか? 図面が読めれば、色々な仕事ができます。
「ものづくりは図面から」というシリーズで図面の読み方の基本の習得、その後で間違えやすい過去トラ等を少しずつ説明していきます。
①を見ていない方はこちらhttps://www.help-young-manager.com/?p=3219
今日のテーマ:図面の書き方「第三角法」の全体像をイメージする。
今回は全体像のイメージの理解が目的です。
まず、図面とは何でしょうか?
結論:図面は契約書です。
前回は「ものづくりは図面から①」 ではものづくりの全体像、図面の役割と図面ができるまでの手順、そして図面はJIS規格(日本産業規格)のルールに基づいて描かれることを紹介しました。
図面の読み手側にとって、ポイントとなるのは
- (1)立体のイメージができること
- (2)情報を正確に読み取ること
の2点です。今回はまず、図面から立体のイメージをつかむ方法を紹介します。
日本で使われている正投影図法は「第三角法」という図面の書き方です。
見えている面をそのまま画面に描くので、間違いの少ない図面を効率よく描きやすい利点があります。
第三角法では正面図をそのままにして各面を平面上に広げていくので、平面図が上、右側面図は右(左側面図は左)になります。
イスを例に 第三角法 で図面を書くと下記のイメージです。

なぜ立体図を使わないのでしょうか?!
図面では、3次元の立体形状を2次元の紙の上に表す手段として「第三角法」を用いています。
この第三角法で描かれた図を理解するには、それなりの知識を持っていなければなりません。
しかし考えてみると、立体形状をイメージしやすいのは立体図のはずです。
幼児の絵本も立体図で描かれているので、特に知識がなくても理解が容易です。
絵画であれば判り易く立体に書きますよね。
では、図面をなぜ立体図で描かないのでしょうか。
その理由は、立体図の描きにくさです。
実物で水平方向の辺も、立体図では斜めの線で描くことになります。立体を見る向きに応じた長さの調整も必要になります。寸法などを描き込むとさらに複雑になって、見る方にとっても、大きさや角度などの関係を正確に把握しにくいのです。
それに、立体図は全体を描いているように見えて、基本的に半分の面しか表していません(図1)。例えば立方体の面数はサイコロの目が1から6まであるように6面ですが、立体図では最大でも3つの面しか描けません。見えない面や見えにくい角度の面に加工がある場合には、違った角度から見た立体図を追加で描かなければなりません。
このような立体図では表現できない部分を補うため、第三角法を使っています。
第三角法は日本で使われていますが、他に第一角法という書き方があり海外ではこちらを使用している国もあります。
第三角法と第一角法の簡単な説明をします。(空間認識が苦手な人はイメージしずらいかも)
それでは、図を用いながら第三角法のポイントを説明していきましょう。なぜ、第三角法が部品図に適しているのかもよく分かると思います。
第一角法では、
- 上からの投影図は下へ置く
- 左からの投影図は右へ置く(右からの投影図は左へ置く)
が基本です。
第三角法では、
- 上からの投影図はそのまま上へ置く
- 左からの投影図はそのまま左へ置く(右からの投影図は右へ置く)
が基本です。
第三角法は水平面と垂直面によって空間を4つに分けたときの「第3象限」を使う投影法です。
平面形状は上方の水平面へ、側面形状は右方の垂直面に投影する。第1象限を使う「第一角法」もあり、平面形状は下方へ、側面形状は左方へ投影する。

第三象限が少し難しい場合、ここはイメージだけあれば、まずは大丈夫です。
第三角法の書き方
正面から見る手順
立体図は対象となる立体物を任意の角度から見た図といえます。これに対して、立体物の“顔”にあたる“正面”と“真上”、“真横”の各方向から見た図を描く方法があります*2。この「正面を見る」ことが第三角法の基本になります。
この方法は立体形状をより正確に表しやすく、かつ詳細な情報を読み取りやすい方法です。もちろん、1つの方向から見た図だけでは全体の形は分かりませんから、複数の方向から見た図を組み合わせる必要があります。でもそれは、先述のように立体図でも同じです。
正面を見た図(正面図)を作成する手順を紹介します。
(手順1)対象物の正面に対して透明のガラス板を平行に置く。
(手順2)ガラス板の面に正対した真正面方向からガラス板を通して対象物を見る(図2)。
(手順3)見えた通りガラス板に描き写す(図3)。
この手順によって正面の形を1枚のガラス板の上に表すことができました。このとき、常に対象物を真正面方向から見るのがポイントです。少しでも斜めから見ると、立体図になってしまうからです。
ただし1枚のガラス板には1方向の形しか表せないので、これだけでは全体の形は分かりません。そこで第三角法では、幾つかの方向(基本は3方向)から見た図を組み合わせて、全体の形を読み手に伝えます。
この例では、右側面方向から見ると図3(b)、真上方向から見たものが図3(c)になります。
円筒を含む丸形状も同じように真正面方向から見ると図4(a)に、右側面方向から見ると図4(b)、真上方向から見ると図4(c)になります。この形状の場合は真正面方向から見た図4(a)と、真上方向から見た図4(c)は同じになります。
外形線とかくれ線
こうして形状を読み手へと正確に伝えられるわけですが、これでも全ての面を表してはいません。
では、どうするのか。その方法も図面の描き方で決まっています。
次に進む前に、図面を描くのに使う線の種類を紹介します。
線にはいろいろな種類がありますが、ここでは「外形線(実線)」と「かくれ線(破線)」を紹介します(表1)。
外形線は連続線です。直接目で見える部分を描く際に使用します。直線もあれば曲線もあり、最も基本となる線です(表2)。
一方、かくれ線は短い線をわずかな間隔で並べた線です。直接は見えない隠れた部分を描く際に使います。ものがガラスのように透明だとしたら透き通って見える向こう側の辺(稜線)のことです。このかくれ線を用いることで伝える情報を多くできるので、設計者はかくれ線を使いこなす必要があるのです。
図2の形状では、真後ろ方向から見た図と左側面方向から見た図と真下方向から見た図を描く場合に、外形線とかくれ線を併用します。例えば、真後ろ方向から見た図では斜めの面と垂直面の境界線は直接見えないので、かくれ線で表します(図5)。
次回は第三角法の詳細を、事例を用いながら紹介します。
問題1:なぜ立体で書かないで第三角法で書くのか?
問題2:スケッチ絵で良いので、車を第三各法で書いてください。



図





No responses yet