松本拓巳です。

今回のからの投稿ではドリルについての基礎知識が動画で学べます。ドリルとは←をクリックすると動画が見れます

 

形状用途、構造、長さ、シャンクごとにさまざまに分けられる種類を学びます。

形状用途別分類(1)

①油穴(オイルホール)付きドリル
通常は加工している穴の入口から給油し、溝を伝って切れ刃まで流し込む切削油を油穴を通して一気に切れ刃に直接供給することができます。
油穴はねじれた構造のものと、シャンク側からウェブ中心部に一本で進み、刃先だけ二股に分かれた構造のものが代表的です。
油穴がねじれていると、繰り返し再研磨が可能となり、有利です。
②ルーマ形ドリル
ドリル直径とシャンク径が異なるストレートシャンク仕様のドリルです。
通常はシャンク径の方が太くなっていて、つかむ部分の剛性を向上させることが可能です。
あわせてシャンク径そのものの寸法のばらつきも極力少なくすることで加工前のセッティングがより正確になり、結果として仕上がり寸法が安定します。エンドミルシャンクと呼ばれることもあります。

形状用途別分類(2)

③平溝ドリル
心厚が大きく、ランド幅が狭いドリルで、深穴用のロングドリルによく採用されます。
心厚を大きくすると剛性はアップしますがドリル断面状にみると溝空間が狭くなってしまい、切りくずを収めにくくなってしまいます。そこでランド幅を狭くすることで軸方向に溝を広く確保することができるようになり、ドリル剛性を維持しながら切りくず排出のための空間をたくさん確保する、という二つの課題を両立しています。
パラボリック溝、プロペラタイプ溝とも呼ばれます。
④スターティングドリル
赤い矢印Aのようにあらかじめ穴あけ位置の中心に小さなくぼみをつけ、後工程の穴あけドリルが安定加工できるようにするために使われます。
この用途を『センタリング』とか、『もみつけ』と呼びます。
また、赤い矢印Bのようにすでに開いている穴の端面の角を斜めに削り取る、面取りの機能も持っています。OSGでの呼称は『リーディングドリル』です。
マージンが無く、穴あけの機能は持っていません。

 

形状用途別分類(3)

⑤段付きドリル
一つのドリルの中に二つ以上の直径を持つドリルで、その径の境目に段が付きます。
例えば穴あけをしてそのまま入口の面取りも済ませてしまう機能を持たせることもできます。
また、二つの直径の穴あけ機能を持たせれば、2本のドリルを用意せずに1本に集約することができます。
一般のドリルはねじれた溝が二つで一対となって設けられています。
大きい直径のドリルを1本用意しておき、先端に小さい直径のドリルを追加設計したものがいわゆる『ステップドリル』です。溝は一対のままですから『単溝段付き』とも呼ばれます。
それに対して、小さい直径部分用のドリル溝一対と、大きい直径部分用のドリル溝一対のあわせて二対を持ったものは『サブランドドリル』、別名『複溝段付きドリル』と呼ばれます。
それぞれの直径に合った溝を備えているため、再研磨の際に工具形状の再現性が高く、研磨回数もたくさん確保できるメリットがあります。
⑥ダブルマージンドリル
一般のドリルは一つのランドに一つのマージンを持っていますが、これをもう一つ増やしたタイプのドリルです。
マージンは切削は行わず、ガイド機能だけ備えた部分ですからこれが増えると加工中により一層安定してまっすぐ進みやすくなります。
ちなみに一つのランドに三つのマージンを持った、トリプルマージンドリルというものも存在します。

 

形状用途別分類(4)

⑦ガンドリル
切れ刃が一枚、または二枚の真っ直ぐな溝を持ち、ドリル直径の20倍~100倍という極端な深穴加工に使われます。
左右対称ではない特殊な形状の切れ刃を持ち、専用の加工機により先端の油穴から切削油を噴射しながら加工します。
猟銃やライフルなどの銃身加工用途に使われたことからこう呼ばれます。
⑧センタ穴ドリル
JIS規格に規定されているセンタ穴を加工するための専用ドリルです。
シャンクをはさんで切れ刃を両端に持った両頭タイプが主流となっています。

 

構造別分類(1)

①むくドリル
ボデーとシャンクが同じ材料で作られているタイプです。ソリッドドリルとも呼ばれています。
ハイスドリル、超硬ドリルの多くがこの造りを採用しています。
②付け刃ドリル
切れ刃の部分だけを超硬やダイヤモンド材料の小片を使い、切れ刃以外の部分は鋼でできた構造のドリルです。付け刃はろう付けという特殊な接着方法で強固に取り付けられています。
③先むくドリル
図のように先端からある長さ部分までが一体の材料からなるドリルです。
④刃先交換式ドリル
最も傷みやすい切れ刃の部分だけを簡単に交換できるようにした構造のドリルです。
図のように切れ刃全体を対象にしたヘッドタイプと、切れ刃部分を比較的小さなインサートを複数個ねじ止めして使うタイプがあります。
一般的なドリルは再研磨を行いますが、これらのドリルは再研磨は基本的に行なわず、切れ刃部分をまるごと交換することで性能上、あるいは経済的なメリットを得ています。

 

長さ別分類

ドリル直径のおおむね5~7倍程度の穴深さに対応できる溝長と全長を備えたドリルを
レギュラドリルと呼び、それよりも短い仕様のものをスタブドリル、それよりも長い仕様のものをロングドリルと呼んでいます。
それ以外にメーカによってショート、セミロングなど独自の呼び方をつけていることも多く、寸法の定義も異なっているのが実状です。例えば各メーカでレギュラドリルと称されているものを比較すると寸法に大きな差がある場合があります。
また、ロングシャンクドリルというドリルがありますが、あくまで遠くの箇所に届くようシャンクが長くしてあるだけで溝長は決して長くはありません。
すなわち深穴が加工できるわけではないので注意が必要です。

 

シャンク形状別分類(1)

①ストレートシャンクドリル
シャンクが円筒状になっているドリルです。
後で出てくる④のフラット付きのものと区別してプレインストレートシャンクとも呼ばれます。
②タング付きストレートシャンクドリルシャンクの後端にタングと呼ばれる平坦部のついたドリルです。
この部分はドリルを機械に取り付ける際に回り止めとして使われます。

 

シャンク形状別分類(2)

③テーパシャンクドリル
シャンクがモールステーパという規格化された円錐形状になっています。
④フラット付きストレートシャンクドリル
シャンクに取り付け用のフラット部があり、ここをボルトで押さえてドリルを固定するタイプです。

 

 

 

以上になります。

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