#NC制御  ♯パラメータ #中級

今日のテーマ:バックラッシュ補正を理解する

この内容を読むと、寸法、形状が出ない場合の1つの対処方法が理解できます。

#中級内容なので、細かい説明は省きますので不明点があれば質問してください。

 

バックラッシュ補正とは、1言で説明すると、

バックラッシュが有る機械に、バックラッシュ分の補正を自動的に加減することで正しい位置に補正する事が出来るNC装置のパラメータ機能です。

 

目的は、バックラッシュが有っても、図面通りに製品を製造するという事です。

 

設備の構造上バックラッシュが「0」という事はずっと続くわけではありません。

1年で0.001摩耗すれば、5年で0.005、10年で「0.01」摩耗すると考えられます。

この時の「0.01のガタ」は修理しなければ、「0.01のガタ」となり、ボールねじのバックラッシュを作り出します。この時、「ガタ」をサーボモーターで自動的に補正する。(もっと回す)機能です。

モーターを回すという制御が、ボールねじの直線運動に変わりX軸、Y軸をNCプログラム指令より多く動かす事で「正しい位置に戻す」という事です。

 

ここからは、「0.01のガタがX軸にある場合」旋盤NCプログラムを見ながら、「正しい位置に戻す」という意味を説明します。

あくまでも、サーボモーター、ボールねじ等のアウトプットは、製品の寸法や、出来栄えに表れます。

上記のNCプログラムとなります。

 

①はXをマイナス方向へ動かしています。 X20.000へ機械は動く 下方向への動き

➁はZ方向のため、Xの変化は無し

③Zをプラス方向へ動かしています。  X99.000へ機械は動く。上方向への動きでバックラッシュ発生

※X99.000へ動く指令は出ているが、バックラッシュが0.01ある。

実際にいる位置はX98.990

④X Z両方動くがXプラス方向へ動くがバックラッシュは残ったまま。

実際にいる位置X99.990 となります。

⑤X99.990にいるため、削ると X99.990で仕上がります。

※今回は例なので、考え方の説明です。

 

このような状況の場合に「バックラッシュ補正」を+0.01パラメータに入力すると、

上記③の時にバックラッシュ補正が自動で入ります。

 

マイナスからプラスへ動いた時、プラスからマイナスへ動いた時どちらの場合も自動で+0.01加算されます。

 

ここまで理解できましたか?

動画を見つけましたので、確認をしてみてください。

バックラッシュ補正の入力最大値はメーカーに必ず確認してください。

私が確認した機械では 補正値が0.04以上はボールねじの交換が必要との回答でした。

 

ここまでは考え方ですが、実際には公差の厳しい製品、薄肉製品はチャックの影響を受けますので

外径チャックの部分は内側に応力を受けています。

(見えないがミクロの単位で小さくなっているという事)

そのため、チャックから取ると、爪でつかんでいた部分に近い方がチャックに付いていた時より大きくなります。

 

公差の厳しい製品、薄肉製品は⑤のプログラムにXを入力します。

チャックに近い部位がチャックの影響をうけて、0.02チャックから外すと大きくなる場合、プログラムはこのように変更します。

 

ここでバックラッシュ補正+0.01入っていた場合の説明をします。

①はXをマイナス方向へ動かしています。 X20.000へ機械は動く 下方向への動き

➁はZ方向のため、Xの変化は無し

③Zをプラス方向へ動かしています。  X99.000へ機械は動く。上方向への動きでバックラッシュ発生

※バックラッシュ補正があるため、+0.01多く X軸ボールねじが動く。

実際にいる位置はX99.000

④X Z両方動くがXプラス方向へ動く。プラス⇒プラスのためバックラッシュは無し。

実際にいる位置X100.000 となります。

⑤X100.000にいるがプラス⇒マイナスのため、バックラッシュ補正が入ってしまう。

削ると 先端にバックラッシュ補正分の0.01の段が発生してしまいます。

その後はNCでテーパに削れるため奥は X99.980で仕上がります。

 

実践ではこの段を消すために、④と⑤の間にプログラムを足す必要があります。

⑤の動きの時にガタが有れば、テーパの動きにも問題が発生します。この場合は「精密加工が出来ない」故障という状況になります。

 

・最後に 文献よりバックラッシュ補正とは?定義

工作機械の送り軸を駆動するサーボモータのバックラッシュ補正制御方法において、サーボモータの回転方向が反転する時、バックラッシュのための位置の補正量を位置指令に補正し、且つ、速度ループ積分器の反転を早めるために、所定期間、速度ループの積分制御のゲインのみを設定所定量だけ上昇させると共に設定補正量を速度指令に加算してバックラシュ加速補正を行うことを特徴とするサーボモータのバックラッシュ補正制御方法。

 

問題1

バックラッシュの説明をしましたが、バックラッシュを発生させないという考え方もあります。

バックラッシュを発生させないためには、どのような事を考えて、何をすることが重要でしょうか?

具体的な方法を説明してください。

 

 

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