今日はなぜ西澤が現場の人の「ネック」を
①納期の迫っている名番が入る機械
②長期の予定で見た時に負荷がかかる機械
に定めたか?に対する解説をしたいと思います。
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【会社にとってお客さんとは?】
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まず①の「納期の迫っている名番が入る機械」を優先する理由についてです。
そもそもなぜ「納期」を優先しなければいけないのか?を考えなければいけません。
何回か研修の講師をやらせてもらったことがあるのですが、若い人に必ず聞く質問があります。
「自分たちの給料ってどこから支払われているの?」
そうすると、多くの人は「会社」という回答が来ます。
#確かにその通りなんですが
さらに問い詰めて、
「じゃあ会社はどこからその給料を支払うの?」と聞くと「・・・(少し時間が経ってから)お客さん」という回答が返ってきます。
生きていくために必要な「お金」を稼ぎに会社にやってきているのに、その給料(お金)がどこから生まれているのかを理解していない人が多いんですね。
実は私も以前まではその内の一人でした。しかも、それを知ったのは結構最近のことです。
#お恥ずかしい
製造業(特にB to B)で働く人にとって「お客さん」は見えにくい存在なんです。
平社員であると、あたかも上司が「敵(仕事を与える人)」のように見えるかもしれませんが、給料を頂けているのは「お客さん」がいてこそなんです。
そこを勘違いしてはいけません。
なんで自分がそんなことやらなきゃならないんだよ!は論外です。
#言うのであればせめて会社にとって価値のある存在になってから言ってください
一度、月に一度会社からもらっている給料を自分だけの力(会社に属さず)で稼ぐことを考えてみてください。お客さんから仕事をもらうことがいかに大変であるかがわかると思います。
納期はお客さんから求められるものです。山岸製作所は当たり前のように固定のお客さんから注文が入ってくるので実感がないかもしれませんが、もし、毎回納期を遅らせるような会社だったら今の山岸製作所はないかもしれません。
事実、H社は瀕死に陥りましたよね。
みなさんの生活にも同じことが言えます。
もし、今すぐにでも必要なものが指定日に届かなかったら、その会社さんに対する信用は落ちますよね?
その会社にしか提供できないでない品物、サービスでない限り、次はその会社を選びたくないですよね?
それと一緒です。
「納期」はネックとして考えるべきです。
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【予定が渋滞している機械を止めるな!】
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次は②の「長期の予定で見た時に負荷がかかる機械」をネックとする理由です。
これは制約理論のDBR(ドラムバッファーロープ)と呼ばれる手法です。
例えを出します。
あなたが仲の良い5人グループで山登りに行ったとしましょう。登山口A(スタート)⇒頂上⇒登山口A(ゴール)の道のりです。前提として、休憩なしで何もトラブルなく登山ができたと想定します。
では、スタートからゴールまでの時間(5人全員がゴールする)って何で決まると思いますか?‥‥
DBRの考え方でいうと、
答えは「5人の中で一番歩くのが遅い人の速度(ネック)」で決まると言っています。
もしあなたが誰よりも早く登れたとしても、帰れるのは5人が揃ってからです。
#置いてけぼりにはしないでね
では、同じ条件でより早く帰れるようにするためにはどうしたら良いでしょうか?‥‥
答えは「一番歩くのが遅い人を、1秒でも早く歩けるように他のメンバーがサポートしてあげる」です。(=ネックを解決してあげる)
遅い人の荷物を持ってあげるでもいいですし、力持ちがおんぶしてあげるのもアリです。
その場合、「おんぶして歩く人のスピード」が「一番遅い人が歩くスピード」を上回っていないといけません。
#どんだけ歩くの遅いんだ
製造ラインもこれと一緒で・・・と言いたい所なんですが、何十台も機械があるとどれがネックかわかりづらい。
だから「予定が渋滞している(=負荷がかかっている)機械」と表現しました。
先程の例を製造ラインに置き換えた場合、
「加工スピードが一番遅い機械」がネックになるのですが、そこに「加工数量」という要素が入ってくるんです。だから、ちょっとややこしくなる。
自身の経験上、これ(予定が渋滞している機械)で問題ないと思っています。
#他にもっとわかりやすいものがあったら教えてください
理屈がよくわからなければ、とりあえず「納期が迫っている名番」と「予定が渋滞している機械」を追っておいてください。
そして、それに関わる機械が止まらないよう目を光らせておいてください。止まってしまったらソッコー解決に乗り出してください。これを毎日やり続ければ、生産効率は格段にアップします。
すぐに目には見えないですが、後になってメチャクチャ効果があることがわかります。
ぜひ試してみてください!
次回は実践例を挙げながら、どうやって制約理論を活用するかを説明します。
現場にはトラブルがつきものです。それに対してどう対応するかが大切です。

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