前回のおさらいをしていくと、
・企業の目的は「儲け続けること」
・制約理論はその目的に対し、それを一番邪魔するものを見極め、そこの解決に全力を注ぐ考え方であること
・スループットが優先順位ランキングを決める大事な基準であること
(スループット=売上-変動費)
・優先順位ランキング1位は「売上を上げること」
以上です。大丈夫でしょうか?
#わからなければ前回記事の復習をお願いします
#それでもわからなければ西澤を無理やり捕まえてください
#喜んで教えます
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【真の変動費を減らせるか】
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それでは優先順位ランキング2位の発表です。
これはもう決まっていますよね?
売上から引かれるもの、つまり「真の変動費(資材費+外注費)の削減」です。
ここでは《真の》変動費という言葉を使っています。これは売上が上がれば上がるほど、それに比例して上がる費用のことを指します。
ちょっと難しいかもしれないので、例えを挙げましょう。
あなたが「着用していれば絶対にコロナにかからない手作りマスク」を開発したとしましょう。
間違いなく売上は上がりますよね。
では、そのマスクを作るための資材費はどうなるでしょうか?
たくさん作らなければいけないので、その分大量の材料を買わないとですよね。
「資材費」は上がります。
じゃあ、外注費はどうなるでしょうか?
お客さんからもらった注文をこなすためには、1人の力に限界があります。そうなると他の人に頼むことになると思います。
※作り方さえ教えれば誰でも作れるマスク、という前提です。
となると、「外注費」は上がります。
これが真の変動費です。これを減らすことが優先順位ランキング2位です。
これに対してのアプローチ方法は
①「製品を作るのに必要な資材費を減らす」
② 「自分たちでできないもの(外注費)を自分たちでできるようにする」
この2つです。
現場の人視点で言うと、①は厳しいですよね。②も会社の方針次第でやれるかどうかが決まってきます。
ピアス工程でいうと②の部分を改善したわけですね。金型の研磨を外注費として出していたのを(月180万)、研磨機を取り入れて自分たちでできるようにした(月10万)。
これこそ、ピアス工程が利益を出せるようになった大きな要因の1つです。
#制約理論の力恐るべし
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【なんとなく頭には入れておこう】
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優先順位ランキング3位は「在庫の削減」
優先順位ランキング4位は「業務費用の削減」
です。
#急にどうした
#手抜き感満載だぞ
これにはちゃんと理由があります。
ここまでの優先順位ランキングの上位4要素って、ハッキリいうと、現場の人がどうこうできる問題ではないんです。
間違いなく関与はしているのですが、「会社が儲け続けること」に対して影響を及ぼせる力は小さいんですね(組織全体を動かすような人にとっては大切です)。
なので、細かく解説して「制約理論ってやっぱり難しい!」にはしたくないので、ここは簡易的に説明します。
#1位2位くらいはちゃんと理解してね
3位「在庫の削減」でいう在庫は売れる保証のない在庫を指します。
まあこれはわかりますよね。ちょっと不安だから多めに材料を頼む等がこれに当てはまります。予定を立てる人間からすると、その気持ちはわかります。
ただ、あくまでお客さんが買ってくれる見込みのある材料数に抑えないと、お金を無駄にすることにつながってしまいます。
さらに、工程が進めば進むほど時間とお金が失われることになるのでここは注意する必要があります。資材を頼む人や計画を立てる人は要チェックです。
4位は「業務費用の削減」です。
製品を作るのにかかる費用から「真の変動費」を引いたものと考えてもらえればいいです。
例えば人件費だったり、消耗工具費などです。
なぜこれが4位に来ているかを説明します。
仮に売上が落ちた時に3人社員を解雇したとしましょう。
時間が経ち、売上(注文数)が上がった時の「会社の能力」ってどうなっているでしょうか?
基本的には落ちていると考えて良いでしょう。
つまり、せっかく優先順位1位のスループットを上げるチャンスなのに、労働力を減らしてしまったことで思った以上に売上を増やすことができなくなってしまった、を意味します。
工具費用も同じです。せっかく作れば作った分、売上が上がる状態なのに、工具費用をケチったことで製造納期に遅れてしまったらお客の信用は落ちます。
これが業務費用の削減が4位に来ている理由です。
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【ここだけは押さえよう】
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《会社》の優先順位ランキング
1位…売上を上げること
2位…真の変動費(資材費+外注費)を下げること
3位…売れる保証のない在庫を減らすこと
4位…業務費用の削減
あくまで目的は「スループットを増やすこと」です。「効果金額」の大きさも考慮しなければなりません。
例えば
「新人研修4時間で3万」・・・売上を上げる
「研磨導入で月130万削減」・・・変動費削減
この2つなら下を選ぶべきです。
ただ、今後のための投資という意味で優先順位が変わることもありますし、そこは経営者の判断次第になります。
まとめになりますが、会社自体はこの優先順位ランキングにのっとって動けば儲け続けることができますよ!ということです。
山岸製作所もこの考えを軸とした動きが今後出てくると思います。社員側もしっかりこれを理解し、自分の行動を改める必要があります。
次回は社員目線に焦点を当てて、制約理論を解説していきたいと思います。

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