松本拓巳です。
今回のからの投稿ではエンドミルについての基礎知識が動画で学べます。
切削工具を使用すれば必ず摩耗などの損傷が発生します。いろいろな摩耗がありますが、発生原因を含め学びます。
切削を継続して行うとエンドミルの刃先は摩耗(損耗)を生じます。
摩耗の場所により、外周二番摩耗、境界摩耗、先端摩耗や底刃の摩耗、また他にすくい面摩耗や逃げ面摩耗などと呼ばれます。さらに摩耗の発生要因、損傷の状態などによって次に紹介するような分類がされますが、こうした摩耗や損傷はそれぞれが単独で発生するのではなく、ほとんどの場合、複数が同時に発生をします。左上の写真はいわゆる切れ刃部分の摩耗の状態です。表示の通り、外周二番摩耗を、さらに3カ所の位置に分けて状態を表すことが出来ます。一般的に摩耗の判断に使われ総じてVB摩耗といいます。
VBNは被削材上面を加工するため表面の硬い層に影響されてVB摩耗の中でも広く大きく摩耗します。
VBBは安定的に切削されるので均一に摩耗します。
VBCはエンドミル先端でたわみの影響も受けながら被削材の下面を擦るのでVBBより広い摩耗になります。
また摩耗幅の目安ですが、超硬の場合で一般的な鋼なら0.4mm、ハイスで0.3mmとなります。また非鉄や仕上げならこの半分程度、鋳鉄なら逆に2倍近くまでが目安となります。
①溶着摩耗はすくい面に被削材が溶着を起こすことがあり、切りくずはこの溶着面を滑りますが、切りくず内部だけで起こっていれば構成刃先となり、溶着部とともに工具内部まで進めば工具の一部が持ちさられる事になります。対策としては工具の切れ味や油剤の潤滑性を向上させたり、工具の表面処理を活用して防止します。
②構成刃先は、切削温度が不十分な状態で切りくず排出が適正に行われないと発生します。また、摩耗の進行により仕上げ面の悪化や、切れ刃のチッピング、つまり微小刃欠けを起こします。対策としては、切削速度を上げたり、水溶性なら油剤の濃度を最適化する必要があります。
③塑性変形は、工具は加工中に高い応力を受けると、この時発生する熱により工具が軟化していれば、塑性変形が発生します。またこの摩耗の進行により切削抵抗の増大や、刃欠けを引き起こします。
対策は、切削速度を遅くしたり、耐摩耗性の高い工具素材にする事が重要です。
④熱亀裂は、超硬エンドミルやCBNエンドミルで高速切削をする際に、冷却効果の高い切削油材を使用すると、発熱と急冷却が繰り返される事により、熱応力ひずみが生じて熱亀裂(サーマルクラック)を発生する事があります。
これを起点に刃先の摩耗やチッピングが進むので注意が必要です。
対策としては、エアブローによる乾式切削や熱亀裂に強い表面処理や工具素材が必要となります。
⑤チッピングは、一般に微細な欠けの事を言います。
比較的大きな欠けは単に欠けと呼ぶ事もあります。
超硬エンドミルでは中低速で加工した場合に見られる極めて小さなチッピングをマイクロチッピングと呼ぶこともあります。このチッピングは、切削時の衝撃やびびり振動などが原因で発生します。
このチッピングは進行すると一般的な刃欠けへと進行します。対策は送り速度を下げたり、切り込み量を下げたりして対応します。また工具突き出し量の調整や振れのチェック、被削材の固定治具の見直しや振動防止用工具も有効となります。
以上になります。

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