松本拓巳です。
今回のからの投稿ではエンドミルについての基礎知識が動画で学べます。
ここでは切削加工に必要な加工条件の計算式について学びます。
切削条件の目安
この条件表は、OSGのテクニカルデータ「エンドミル加工」に掲載されているエンドミル加工における一般的な切削速度です。切削速度は、工具が回転する時の速度で、加工能 率や加工品位の観点からできるだけ速くすることが望まれますが、発熱や振動によって制約を受けることになります。そして、こうした制約要因を左右する切込み深さや、アスペクト比(L/D)、加工物の剛性、共振領域さらには、工具自体の耐久性(工具材質)を配慮して切削速度を決定することが必要となります。単位はm/minで示されます。
また、同時に送り速度も選定する必要があります。エンドミル加工における送りとは、エンドミルと加工物との相対的な移動を言います。一般には、機械のテーブルの1分間当たりの移動量 Vf(mm/min)で示されます。
カタログの切削条件表(1)
エンドミルの総合カタログ「ミーリング加工工具」には具体的な切削条件や加工に必要な様々な情報が掲載されています。工具を選定する場合は、先頭ページにある形状別目次を利用すると大変便利です。この目次は、工具形状と被削材が決まっていれば第1推奨の被削材に赤い二重丸があるので簡単に判別し選定することが出来ます。
該当する工具のページには、より詳細に外径や各種寸法、マークによる工具材質、表面処理、外径許容差、適応被削材などのほかに加工形態や肝心の切削条件掲載ページが示されています。ここで希望する加工形状が出来るのか出来ないのかが分かりますので切削条件のページを開き確認しましょう。
カタログの切削条件表(2)
これは実際の切削条件の抜粋です。
工具はWXL-2D-DEで、外径または呼びと記されている工具寸法の右側に、加工したい被削材の切削条件が掲載されています。例えば、呼び10mmで炭素鋼を加工したい場合は、回転速度が2400min-1、送り速度が250mm/minだと分かりますがこれらの説明は次の第8章で行います。また、条件表の下には各種注意事項が書かれていますので一度は目を通しておくとよいでしょう。
ただし、この切削条件はOSGの所有する試験用加工機や環境で作成しています。
従って必ずしもユーザにとって最適な条件では無い場合もあります。
総合カタログ「ミーリング加工工具」に各種エンドミルの切削条件が掲載されていますが、全てのエンドミル条件があるわけではありません。条件変更や特殊品の場合には自ずと自分で計算する必要が出て来ます。
カタログの切削条件(3)
切削条件表には、回転速度や送り速度の他に切込深さがあります。
切込深さとは、その名の通り、エンドミルが切込む量のことをいいます。切込量は、切込み深さと切削幅によって表します。また被削材や工具径、工具の仕様によって切り込める深さに制限があります。
右側の図は、スクエアエンドミルの2枚刃で溝加工を行う場合の例です。
溝加工なのでapといわれる軸方向のみで表します。また工具径によっても切込深さが違うのがわかります。工具径がΦ1未満なら最大でも0.1D以下が推奨です。一般的に工具径が小さくなると工具剛性等の理由から切り込める量が小さくなります。中央の図は、スクエアエンドミルの4枚刃で側面加工を行う場合の例です。軸方向apと径方向aeで表します。左の図は、ボールエンドミルの場合です。
スクエアエンドミルと違って軸方向apとピックフィードとよばれる切り込み間隔で表します。
一般的に軸方向apやピックフィードの間隔が少なくなると加工面が綺麗に仕上がります。
カタログの切削条件(4)
前のページで切り込み深さについて学びましたが、実際の切り込み量を増減したい場合もあると思います。
基本的な考え方は、切り込み量が2倍になれば送り速度を半分にすれば比較的容易に加工が出来ます。一方で切り込み量を半分にすれば送り速度は2倍にする事も可能です。つまり、切り込み量のモデルと実際の切り込み量との切削断面積の比率で調整が可能と言うことです。ただし、むやみに切り込み量を、極端に大きくしたり小さくすることは発熱や切りくず詰まり、たわみやこすりなどの新たな問題を招くおそれがあるので注意が必要です。
また、送り速度を下げ過ぎると工具の寿命が短くなる事があります
以上になります。

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