「獨う」こととは「絞る」こと
顧客のセグメンテーションができたら、次はそのセグメントのうちで、どこに狙いをつけて「ターゲット」にするかを決めることになる。どのように狙っていけばよいのか、選ぶ基準の中でも重要なものをとりあげていこう。

市場が十分に大きい
まずは、ターゲットとなるセグメントが市場として十分に大きいことが重要だ。極端な話をすれば、顧客が3人しかいないようなセグメントを選んでもビジネスは成立しない。これは、立地業である小売店の場合にも当てはまり、商圏をどこまでとするかというのひとつの大きなテーマだ。近隣の徒歩地域に限定すれば駐車場はいらないだろうが、それでは商圏が狭すぎてビジネスが成立しない場合、商圏を広げるために駐車場が必要になるかもしれない。また、こだわりのマニア向け商品を売りたい場合もそうだ。こだわりの製品やサービスを提供すること自体は悪いアイデアではないが、あまりにマニアックな商品で顧客を絞り込みすぎてしまうと、誰も買ってくれないということになりうる。また、市場とはお金の取引きなので、お金を持っていてそれを支払う気のある顧客セグメントである必要もある。当たり前のことのようだが、法人顧客相手のビジネスでは非常に重要な要素である。お金を持っていない法人に先に商品を渡してしまい、お金を払ってもらえないと大変なことになる。いわゆる与信管理がきっちりできていないということだ。冷たいようだが、「お金を払わない顧客」は顧客とは呼べない。

これは何に対しても同じことが言える。

採用戦略では、学生はそこにいるのか? お客様であれば、お客様はそこにいるのか?

簡単な例でいえば 魚のいない池でつりをしていても 道具がよくても絶対つれないのと同じことである。

競合の激しさと自社の強み
そのターゲット(セグメント)を巡る競争が激しいかどうか、ということも重要なポイントのひとつだ。たとえば、「20 代女性セグメント」というのは、ファッションはもちろん、レストラン、などでも競争が激しい。ンビニは、先ほどのセプンイレブンの資料からもわかるように、20 代、 30 代男性を狙った競争が激しかったが、近年は20 代、 30 代女性という今まで競合があまりなかったセグメントでの争いが激化しつつある。そのうち、シニアセグメントを狙ったコンビニというのも出てくるのだろう。もちろん、競争が激しいセグメントでも、自社の商品・サービスがそれに勝ち抜けられれば問題ない。競合が少ない方が勝ちやすいだろうが、競合が少ないセグメントでも、競合に劣っていたら買っていただくことはできない。そのため、「自社の強みが生きるかどうか」という基準も重要だ。その顧客セグメントが、自社の強みを評価してくれるか、ということだ。あなたの会社が、技術開発力に優れているとすれば、技術開発に大きな価値を感じる顧客を狙えばよい。あなたの会社が顧客サービスに優れているのなら、顧客サービスに価値を認める顧客を狙えばよいのだ。

魚自体がいれば次は、つり易い魚はどこなのかとうこと。

自分が持っている道具と、対象としている魚の相性がよければ釣れるが、あってなければ釣りにくくなる。

自分の持っている道具がまずは、どんな特性の道具なのかを理解して、さらに池を絞るには何をするべきなのかを決めなければならない。

価値の必要度の高さ
あなたの商品やサービスが提供する「顧客にとっての価値」を切実に必要としている人のほうが、売りやすい。例えば、あなたが「家事代行サービス」を提供しているとすると、その主なベネフィットは「時間節約」だろう。時間節約の必要度が高いのは子供のいる共働き家庭などだろうが、もしそうであれば、専業主婦の家庭より、切実なニーズのある「子供のいる共働き家庭」セグメントを狙った方が売りやすいだろう。ただ、そのようなセグメントには当然競合も目をつけてくるだろうから、競合が激しくなることには注意しなければならない。

ターゲットの選択基準はこれだけとは限らないが、まずこの3点は最低限確認した方がいいだろう。

 

Q:この3つの基準をつかって、何か実例を挙げてください。実例は生活面でも仕事の面でもかまいません。

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5 Responses

  1. 掃除道具 コロコロ

    ★市場が十分に大きい
    カーペット用、床用、持ち運び用など使用できる用途が多い

    ★競合の激しさと自社の強み
    掃除機と比較し、
    ・髪の毛やペットを毛を取りやすい
    ・ごみを捨てやすい、本体の掃除はいらない
    ・軽い
    ・電源がなくても使用できる
    ・制服やスーツの埃を取ることができる
    ・音がうるさくない、静か

    ★価値の必要度の高さ
    ・掃除をする人
    ・スーツや制服を着る人
    ・ペットを飼っている人

  2. こどもちゃれんじ、進研ゼミ

    ●市場が十分に大きい
    0歳から18歳の子供、子供を持つ親

    ●競合の激しさと自社の強み
    他社の通信教育と比べて、
    「しまじろう」というキャラクターやおねえさんがいる。
    0歳から6歳までは、DVDや絵本で楽しく歌やダンス、トイトレ、物の形や数字等を学び、
    しまじろうと一緒に成長していくカリキュラムになっている。
    小学生からは進研ゼミに変わり、高校講座まである。

    ●価値の必要度の高さ
    共働き家庭では、塾の送迎が大変な為、自宅で学びの環境を与えられる。

  3. ●市場が十分に大きい
    丸物切削加工市場
    超精密ベアリングの世界市場は、2020年には約8億4,070万米ドルとなり、2021年から2027年の予測期間には4.51%以上の健全な成長率が見込まれています。
    ベアリングだけでもこれだけの市場がある。

    ●競合の激しさと自社の強み
    国内の競合は激しかったが、団塊の世代経営者の後継者不足より、現象傾向。海外は現地生産より、実力が上がっていると考えられるが、情報、調査が不足している。
    自社の強みは、ベアリング業界では、品質力が高く、試作から量産まで安定した供給力がある。
    精機関係では、外観の厳しい製品、図面通りに加工が難しい製品を立ち上げから量産リピートまで、加工可能。
    どちらの産業でも、正直品質、納期遵守率が強み

    ●価値の必要度の高さ
    今までの経緯より、どこも出来ないので、加工をして欲しい場合は高い価値。
    現行品はあるが、品質、納期、価格に満足していない場合は現状より良いという価値。
    値段が高いから変えたいという場合は、あまり高い価値を与えられていない気がしました。

  4. 業務スーパー

    ■市場が十分に大きい
    スーパーの中の部類
    飲食店を営む業者、主婦、家族を持つ世帯

    ■競合の激しさと強み
    他と比べて圧倒的に冷凍食品を多く扱っている。
    大容量で割安のものが売っている。
    飲食店の方は特に、大量に安く仕入れることができる。

    ■価値の必要度の高さ
    他のスーパーには置いてない冷凍品の多さ、豊富なラインナップは業務スーパー特有。
    大量消費する飲食店経営者からすれば営業時間ならいつでも購入しに行ける簡易さ。
    子育て世代(子供が中高生でも)にも、安価で大容量な食品は節約にもありがたい。
    冷凍食品以外にも、野菜や精肉も扱っているので、ここ1か所で揃ってしまうことも高い価値。

  5. オンラインヨガ・ジム

    市場が十分に大きい
    スポーツジム・健康 市場
    年齢20代~60・70代 男女問わず
    健康志向の高まり、ストレス発散の為にジムへ通う人が増加している。

    競合の激しさと自社の強み
    実店舗のジムと比べると
    ・移動時間がない
    ・隙間時間でレッスンを受けられる
    ・価格がリーズナブル

    価値の必要度の高さ
    ・子育てや介護などで家を空けられない人

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